Pioneer DDJ-FLX6購入レビュー。お手頃価格なrekordbox/Serato DJ両対応のコントローラー。
10年以上前から自宅でDJ Mixを撮ったりDJ配信をするのが趣味なのだが、この度長らく使っていたDJコントローラーの調子が悪くなってきたので買い換える事にした。愛用していたのはVestaxの「VCI-100MK2」という機種。慣れ親しんだ同モデルの最新版や上位機種に買い換えようと思っていたのだが、製造元のVestaxはすでに廃業していた。
となると現場ド定番のPioneer製品を選ぶのが無難だと思い調べてみる事にした。どうやらPioneer製DJコントローラーの鉄板モデルはエントリーモデルだとDDJ-200やDDJ-400辺りになるようだ。さらに上位機種としてはDDJ-800やDDJ-1000等がある。
さらに中間グレード的な機種は無いのかなと調べるとちょうど最近発売されたらしいDDJ-FLX6という新機種があった。これらを含めて購入検討する事にした。
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利用環境とプレイスタイルから選択した結果、DDJ-FLX6を購入
自分の利用環境とプレイスタイルはこんな感じ。
- 4つ打ち系のDJ Mixが多い
- スクラッチはほぼ使わないが興味はある
- 現場でやる事は少なくほぼ宅DJ
- ミキサーのチャンネル数にこだわりは無い
- ジョグのサイズがCDJに近い物が良い
- 10万円を超えてくるとちょっときつい
- 今まで使っていたDJソフトはTraktorだが他の物も試してみたい
このような前提がある事を承知した上で読み進めてもらえると嬉しい。
DDJ-FLX6の外観
自分はPowerDJ’sで購入したのでキャリーバッグが付属していた。この辺りは店舗によってPCスタンドやケーブル等色々な物がバンドルされたモデルがあるので自分にあった物を選ぶと良い。
開封して本体を見ていく。
まず、想像より大きかった。今まで使っていたコントローラーが小さかったという事もあってそう思ってしまうのかもしれない。これはちょっと持ち運んで使うのは大変なレベルではないだろうか。参考までにVCI-100MK2と並べてみる。
やはり大きい。
一応アナログの環境としてタンテ2台+2chミキサーを持っているのだがそれでも大きく感じてしまう。おそらくDJコントローラーはコンパクトな物というイメージがあったからだろう。慣れるのかなこれ。
CDJ-3000と同サイズのジョグという事で迫力がある。今まで使っていたVCI-100MK2とは感触も全く異なる。
ミキサー部分。
PioneerのミキサーはDJM-400を持っているので問題ないだろうと思っていたが思いのほか違っていて焦る。主にフィルターノブの位置とFX周辺に戸惑った。Pioneer製の4chミキサーは基本的にこの配置なのだろうか。他のノブ、縦フェーダーに関しては違和感なく使えた。
PLAY/CUE、PAD部分は一般的な物と変わりないと思う。VCI-100MK2と比べると大きくて使いやすい。
ヘッドホンジャックはステレオフォーン(6.3mm)とステレオミニ(3.5mm)両方に対応。変換プラグの必要が無いのはありがたい。
背面の出力はRCA端子のみでMASTER OUTとBOOTH OUTがある。この辺りが上位グレードの機種と異なる部分だろうか。バリバリ現場で使う人ならともかく宅DJで遊ぶ程度の人ならあまり考えなくて良い部分だとは思う。
DDJ-FLX6の売りのひとつ「MERGE FX」のジョグ。かなり大きく存在感が凄い(笑)。
このノブを操作する事で曲をMixする時様々なエフェクトをかける事ができる。プリセットとしてスネアロール等使いやすい物が入っているのでアウトロが足りない短めのEDM系の曲をEditする事無く繋ぐ事が可能に。
DDJ-FLX6の良かった所
rekordboxとの連携
rekordbox対応を謳っている機種なので当然コントローラーとの相性は良い。マウスやキーボードに頼る事なくDJプレイできた。ただし仕込みでCue打ちする際はキーボードがあった方が楽だと思う。というか必須かも。
rekordbox Serato コンパチブル
お手頃な価格ながら2大有名DJソフトどちらにも対応しているのは強い。どちらのソフトも使った事無い人や迷っている人にも優しい設計だ。自分はrekordboxのみ利用しているが、ソフトのライセンス認証はライセンスキー不要のハードウェア認証(DDJ-FLX6を接続するだけ)で済んだのも楽だった。
贅沢を言うならば以前メインで使っていたTraktorに対応していればなお嬉しかった。
ジョグが大きいので「やっている感」がある
以前使っていたVCI-100MK2のジョグはおもちゃ感が凄かったがDDJ-FLX6のジョグは大きくDJしているという満足感が違う。CDJからPCDJに以降してくる人もそれほど違和感無くプレイできそうだ。
DDJ-FLX6のイマイチな所
持ち運びは嵩張る
持ち運んでPCDJに使いたい人には大きすぎると思うので据え置きで使うのが良さそうだ。やはり持ち運び前提ならDDJ-400が最適解のような気がしている。
ジョグがちょっと軽め
この辺は個人差もあると思うがジョグが軽く感じる。上位機種のDDJ-800/1000にはジョグの抵抗値を調整できるJOG FEELING ADJUSTが搭載されているがDDJ-FLX6には無い。どうしても気になる人は細工をして物理的に調整するしかない。
DDJ-FLX6はこんな人にオススメ
- 初めてPCDJ用のコントローラーを探している
- rekordboxにするかSeratoにするか迷っている
- DDJ-800やDDJ-1000には手が届かないがDDJ-400じゃ物足りない
上位機種と廉価版機種の中間、良いとこ取りをしている機種という印象を受けた。もちろんお金を出せるなら上位機種を買うべきだとは思うが、宅DJ程度ならまったく問題ない出来だと思う。
10割の満足感はないが7-8割は満足できている。あとは本機とrekordboxに慣れればまた評価が変わってくるかもしれない。その他気づいた点は追って追加して行きたい。